裏込注入タイプ NOS Ⅰ型

NOS Type-Ⅰ

敷設函体と地山の空隙部には可塑状裏込注入材を充填しながら掘進
小さな施工幅で、周囲への影響を最小限に抑える

裏込注入タイプ(NOSⅠ型)の概要

NOS TypeⅠ

シールド工法の手法を取り入れた移動式土留め工法であり、上部が開放されたオープンシールド機を1函体の土留めとして使用する。
切羽内部の地山を地上より掘削しながら、敷設函体を反力として、シールド機内に装備された油圧ジャッキの伸長によりシールド機を前進させる。
また、前進と同時に、函体と地山の間に発生する空隙部に可塑状の裏込注入材を充填し、毎函体完成形を作る。

裏込注入タイプ(NOS Ⅰ型)の特徴

動画で見る裏込注入タイプ
(NOS Ⅰ型)

Movie

  • 道路下埋設の場合

  • 水路改修の場合

  • 裏込注入方法

特徴

  • 通常の開削工法より施工幅を小さくすることが可能
  • 補助工法の必要性が少ない
  • 地下水のある箇所や、硬質~軟弱まで幅広い土質条件に対応
  • 周辺影響を最小限に抑える必要がある箇所の施工に適する
  • 急曲線施工の対応が可能
  • クレーンやバックホウの走行・旋回が困難なせまい箇所では、函体吊り下ろし設備とバックホウをオープンシールド機上に搭載して施工可能
  • 工事を分割する際、オープンシールド機を地中に残置することが可能であり、残置期間中は損料が発生しない
  • オープンシールド機に底板・隔壁があるため、作業員の安全を確保可能、また、軟弱地盤においても土圧バランスを保ちながら施工可能
  • オープンシールド機上に直接覆工し路面開放が可能
  • 水路改修施工中の増水時、増水した水をオープンシールド機内を通水させる事により溢水の抑制が図れる
  • 函体の縦締め緊結及び裏込注入による地山との密着により不同沈下の抑制が図れる

適用条件

曲線周辺地盤
への影響
水路改築
への対応
土質・地下水
粘性土砂質土礫質土地下水

施工状況図

裏込注入タイプ(NOS Ⅰ型)
  • 施工断面図

    施工断面図

裏込注入材
の特徴

Injection

裏込注入材はオープンシールド工法4タイプの中でNOS Ⅰ型にのみ使用する。
函体と地山との間に発生する空隙(テールボイド)に可塑状の裏込注入材を充填する事により、地山の安定等が可能となる。
その性質はオープンシールド工法NOS Ⅰ型の施工に合わせるように調整され、下記の特徴を有している。

  • 裏込注入材は可塑状で、注入ポンプにより函体据え付け時の余裕箇所や掘進時に発生する地山と函体の隙間に即時充填される。
  • 短時間で地山と同程度の強度を発現し、さらに養生期間の経過とともに地山以上の強度を発現する。
  • ゲルタイムが短く可塑状にて充填されるため、地下水に希釈されにくい性質を有している。
可塑状裏込注入材(NOS Ⅰ型)の特徴

オープンシールド機と一次注入、二次注入

オープンシールド機と一次注入、二次注入

裏込注入材の基本仕様

ゲルタイム(秒)フロー値(秒)一軸圧縮強度(N/mm2)
早期強度1時間長期強度28日
6~128~150.09以上2.10以上

※上記は気温、液温、水中養生温度20℃での値です。

注入システム

注入材はA液・B液の2液に別れ、A液は早強セメント・助材・安定材・水を混練りしたセメントミルク状であり、B液の急硬剤は低粘性の液体であり単体で使用する。
施工は専用の地上に設置した裏込作液プラントでA液を作液する。
裏込作液プラントからA液は2B管、B液は1B管を使用してシールド機後方まで配管し、各々圧送された2液を函体グラウトホールに取付けた特殊2重管を介し混合注入する。
また、遠隔装置により注入の制御を行う。

注入システム01
注入システム02

SCROLL
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